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【映画】『ブラックパンサー』がアメリカ、そして世界に発信するメッセージ

おはこんばんちわ。

遅ればせながら現在世界中で大ヒットを記録している「ブラックパンサー」を鑑賞してきました。まだ観てない方は、このウィンドウをそっと閉じてTOHOシネマにGO。

てなことで、ブラックパンサーを鑑賞していろいろ感じたのでレビュー記事を書いてみました。

完全ネタバレです。ご了承ください。

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● 同じ人種同士の和解

マーベルがどのような意図を持ってこの脚本を書いたかはわかりませんが、以下は僕なりに読み取ったメッセージです。

ブラックパンサーの舞台であるアフリカは架空の王国「ワカンダ」。
この国は5つの部族が共存しています。

  • ゴールデン部族(王族)
  • ボーダー部族
  • リヴァー部族
  • マーチャント部族
  • ジャバリ部族

しかし5部族全てが仲良く共存している訳ではないんですね。
最後のジャバリ部族だけは、この4つの部族や王政と関わる事無く自ら隔絶して生きているという設定でしたね。

この設定になんとなく違和感を覚えました。

 

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ワカンダ王国

主人公が統治する王国「ワカンダ」は、宇宙からきた希少金属ヴィヴラニウムにより独自の超発展を遂げた超文明大国。にも、関わらず世界にはそれを知られないように隠し続けていた「ワカンダ」。自分たちの利益のために、自分たちが作り出したものでもないヴィヴラニウムを使っていた訳です。独り占めですね。世界からしたら「ワカンダ」なんて底辺国家、目もくれない存在でしょう。

だから世界と「ワカンダ」は一つになれていない。それは「ワカンダ」がそもそも一つになれていないからなのかと。

ジャバリ部族が「ワカンダ」にとって最後の1ピースであるように、「ワカンダ」は世界にとって(最後の?)大切な一つのピースである事を表現していると感じました。

 

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ジャバリ部族を率いるエムバグさん

そんなこんなありまして
王族と反目し合っていたエムバグさん率いるジャバリ部族が、主人公ティ・チャラに手を貸して国を乗っ取ろうとしたキルモンガーの王国反勢力を倒したことにより、より一層国として強固な成長をみせるといった内容でした。

正直、ツンデレエムバグさんの男気が炸裂した映画でしたね。

これからはエムバグさんもツンツンせずに、国を代表する5部族の一つジャバリ部族の長として王政にもしっかり関与していくようです。

 

・ワカンダが伝えるアメリカの世相

つまり、このワカンダ国内紛争から国内統一の流れは、
アメリカ国内で多発している黒人同士の殺人事件の背景や、もっと言えばアジア人同士の反目など同じ人種間の和解をしようというメッセージと受け取りました。 

 アメリカで殺人事件が最も多い都市の一つシカゴ。ここはマイケルジョーダンやカニエウェストを輩出した都市として有名ですが、2011年と2012年にシカゴで殺害された年間死亡者数が、イラクに派兵された米兵の同年の死亡者数を上まったことから、
Chiraq(シャイラク)と呼ばれるまでに。
(Chicago(シカゴ)+Iraq(イラク)の意味)

またネットニュースまとめサイト「カラパイア」にてこんな記事も。

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 「プロ・プブリカ」発行の記事によると、アメリカ国内における銃による日々の死者数の半分は黒人男性ということだ。しかし、アメリカ全体で見ると黒人男性の比率は6パーセントしかいない。

出典:統計でみる、銃社会アメリカの銃に関する驚くべき15の真実 : カラパイア

  今もなお、いやさらに悪化していると言えるアメリカ国内の白人と黒人間の人種差別問題が取りざたされる事が多いですが、黒人同士の殺人事件も大きな問題。

「ブラックパンサー」が伝えるメッセージの一つに、白人を目の敵にする前に黒人同士の争いをやめて同じ兄弟同士で手を取り合う事の大切さだと感じました。

 

● 世界に目を向けるワカンダ王国

そして、一つとなったワカンダ。

新たな出発のワカンダが最初にした事とは、世界にワカンダの秘密を伝え公表する事。そして、今まで自国の発展の為に使っていたその強大な力を、映画の最後では世界のために使いはじめてました。

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国連総会で世界に公表するティ・チャラ国王

「ワカンダ」のこの選択も、アメリカに、そして世界に暗に示唆するメッセージだと思います。

世界の警察を辞めて久しいアメリカは、アメリカ第一主義を掲げたトランプ大統領によって率いられている。とにもかくにもアメリカは自国を立て直したい、トランプの選挙スローガン「MAKE AMERICA GREAT AGAIN(アメリカを再び偉大に)」

何を持ってアメリカは偉大になるのか。そのヒントは、マーベルが演出した「ワカンダ」の選択にあるのではないかと思います。

世界に目を向けて手を取り始めた「ワカンダ」の姿に、アメリカの姿を重ねたい。そんな願いを感じられるラストでありました。

 

アクションや演技がものすごい分けでもく、映画としてはもっと面白い映画は山ほどあるとは思います。ただ映画のストーリーの背景や、他のマーベル作品との連動したストーリーや関係性、このタイミングで出した背景、他にも「アフロフューチャリズム」や「ブラックパンサー党」との関係性などなどいろんなキーワードが散りばめられた作品で調べるほど深みのある映画だと思いました。

 

あと

KENDRICK LAMARが全面プロデュースのサントラも最高!どの曲もアフリカ感を余す事無く出しつつもトレンなドヒップホップとの親和性を保っていて延々と聴き続けられます。SZAいいよねぇ。スター街道まっしぐらです。まる。